最初にその一員となったのが夏央(カオ/♀)。
その次が冬湖(トコ/♀)。
そして、夏央が最初に友だちとなった犬がゴールデンレトリーバーのゴンちゃん(♂)。
最初の「犬友」となったのがその飼い主、今回のお話の主人公である気高き老婦人です。
さてさて、それは、夏央が我が家にやってきた3年前(2010年)のこと。
残り2回のワクチンを接種し、生後3カ月が過ぎたその時、ついに待ちに待った公園デビューを果たしました。
公園デビューを果たしたばかりの頃の夏央 |
近所の大公園をおそるおそる、、、こぢんまりと歩くことから始めた人と犬。
夏央にとっては、大冒険。
人は、犬の一挙手一投足に目が離せない。
つまり、景色を眺めるなんて余裕はない。
今ではその足取りも慣れたもので、まるで自分の「庭」のように人も犬も闊歩していますが、初めはその大公園の構造もよくわからずぐるぐるしたものです。
そんな風にぎこちなく不器用に始まった人と犬の散歩は、しかし、その後、多くの出会いを呼び込んでくれました。
なんせ、ジャックのパピーがちょこちょこ跳ねるように散歩しているのですから、そりゃ道行く人が「かわいいね〜」と近寄ってきてくれます。
その公園にはたくさんのいろんな種類の犬がやっぱり散歩してて、夏央にとっても多くの出会いの場となりました。
その中でも、夏央が最も心許した犬がいつも朝の散歩で出会うことの多かったゴールデンレトリーバーのゴンちゃんだったのです。
その時、ゴンちゃんは12歳。
すっかり落ち着き払って大人の犬という感じでしたが、飼い主さんに言わせると、若いときはとってもやんちゃだったそうです。
ところが、昨年、死んでしまいました(享年14歳)。
ゴンちゃんの武勇伝と逝去については、こちらの記事を参照↓。
http://caotoko.blogspot.jp/2012/07/blog-post_7.html
ゴンちゃんがこの世を去ってしまっても、ゴンちゃんの飼い主さんはしばらく一人で、朝、決まった時刻にいつもの公園を散歩していました。
ゴンちゃんがいなくなったその後も、夏央と冬湖は、その飼い主さんを見かけると、もの凄いスピードで尻尾を振って喜び駆け寄ったものです。
ところが、今年、雪が溶けても、花が咲き乱れても、夏の太陽が燦々と降り注いでも、その飼い主さんに出会うことはありませんでした。
ゴンちゃんがいなくなってやっぱり散歩する張り合いがなくなったのかな、とぐらいにしか思っていませんでした。
そうして、早くも霜が降り始め、冬の訪れを肌身に感じ始めたつい先頃、悲しい報せが届きました。
その報せをもたらした人物は、わたしにとってとても意外なご婦人でした。
そのご婦人は、わざわざ私の職場にやってきて、それを告げに来てくれたのです。
「わたしの30年来の友だちが3週間前に亡くなったの。その人はね、あなたのお知り合いでもあるのよ。ゴンちゃんって知ってるわよね?」
はっとしました。
あの、気高き老婦人のことでした。
(つづく)
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